半分ホント

「中小法人の利益は800万円以下が得って」は本当?

掲載日:2026年10月22日
分野:法人・経営者

「中小法人は、利益を年800万円以下に抑えておくと得だって」。決算の前に、こんな話を聞いたことはないでしょうか。会社の利益には、税法の上で「800万円」という区切りがあります。この区切りをめぐって、「800万円を超えると損をする」という言い方まで広がっているようです。

国税(法人税・地方法人税・特別法人事業税・防衛特別法人税)と地方税(法人事業税・法人住民税)の両方から、法令と国税庁・東京都主税局の公表資料で確かめました。

税金の言葉、先に5つだけ

この記事に出てくる言葉を、先にやさしく説明します。

  • 所得=税法でいう「もうけ」です。会計上の利益に、税法のルールによる調整を加えた金額で、この記事では「利益」とほぼ同じ意味で使います。
  • 中小法人=資本金1億円以下の普通法人など、小さめの会社の呼び方です。税法では、資本金の額で分けます。
  • 本則・軽減税率・特例=特例を使わないときの法律の建前の税率が「本則」(23.2%)です。本則より低い19%が「軽減税率」、租税特別措置法で時限的に下げた15%が「特例」です。
  • 標準税率・超過税率=地方税の税率の基準が「標準税率」です。自治体が条例で標準税率を超えて課することがあり(超過税率)、法律が上限を定めています。
  • 所得割・法人税割・均等割=もうけに応じてかかる税の呼び方です。法人事業税では「所得割」、法人住民税では「法人税割」、もうけに関係なく定額でかかるのが法人住民税の「均等割」です。

結論:「半分ホント」です

  1. 「800万円を超えると損」は誤りです。税率が上がるのは、800万円を超えた部分だけ。800万円までの部分の税率は変わりません。利益が増えれば、税引後の手残りも増えます。[1][3][6]
  2. 当たっているのは、800万円の手前と先で、追加でもうけた分にかかる税の割合が変わる点です。国税の法人税は15%から23.2%へ、地方税の法人事業税(所得割)は5.3%から7.0%へ上がります(標準税率)。[1][6]
  3. 800万円の区切りは、国税の法人税と、地方税の法人事業税の所得割の両方にあります。ただし、区切り方は同じではありません。事業税は400万円と800万円の3段階で、3つ以上の都道府県に事務所がある資本金1千万円以上の法人は、所得を区分せず一律7.0%です。[6]
  4. 地方法人税と法人住民税(法人税割)は法人税額を、特別法人事業税は法人事業税の所得割額を、それぞれもとに計算します。これらにも800万円の区切りはありません。[6][7][8]
  5. 法人住民税の均等割は、もうけに関係なく定額でかかります。資本金1,000万円以下で従業者50人以下の会社なら、標準で年7万円です。800万円以下でも、この分は減りません。[6]

判定は「半分ホント」です。800万円という区切りがあること自体は本当で、800万円の手前と先で、追加でもうけた分にかかる税の割合が変わります。しかし、「800万円以下が得」「800万円を超えると損」という結論は誤りです。超えた部分にだけ高い税率がかかるので、利益が増えれば手残りも増えます。

国税:法人税は、800万円で区切られる

法人税の税率は、所得の金額によって分かれます。まず法律の本則です。普通法人の所得は23.2%とされ(法人税法66条1項)、そのうち中小法人の年800万円以下の部分だけが、19%の軽減税率になります[1][4]。

前項の場合において、普通法人(通算法人を除く。)若しくは一般社団法人等のうち、各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が一億円以下であるもの若しくは資本若しくは出資を有しないもの又は人格のない社団等の各事業年度の所得の金額のうち年八百万円以下の金額については、同項の規定にかかわらず、百分の十九の税率による。[4]

訳すと、こうなります。中小法人(通算法人を除きます)の所得のうち、年800万円以下の部分は19%です。800万円を超える部分は、本則の23.2%のままです。[4]

さらに、租税特別措置法の特例で、この800万円以下の部分が15%になります[3]。

の平成二十四年四月一日から令和九年三月三十一日までの間に開始する各事業年度の所得に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については、同欄に掲げる法人又は人格のない社団等の区分に応じ同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる税率は、同表の第四欄に掲げる税率とする。[3]

訳すと、こうなります。令和9年3月31日までに始まる事業年度は、表の19%のところを15%にします。特例の期限は、令和9年3月31日までに開始する事業年度です。[3]

国税庁の表でも、区切りは「年800万円以下の部分」と「年800万円超の部分」の2つです[1]。

法人税の税率(国税庁 No.5759の表から、800万円の区切りに関わる部分)
所得の区分普通法人適用除外事業者
年800万円以下の部分15%(所得が年10億円を超える事業年度は17%。令和7年4月1日以後に開始する事業年度から)19%
年800万円超の部分23.2%23.2%

事業年度が1年に満たないときは、月割りする

決算期を変えた事業年度など、1年に満たない事業年度では、800万円の区切りを月割りします[4]。

事業年度が一年に満たない法人に対する第二項の規定の適用については、同項中「年八百万円」とあるのは、「八百万円を十二で除し、これに当該事業年度の月数を乗じて計算した金額」とする。[4]

訳すと、こうなります。1年に満たない事業年度は、800万円を月数で割って計算します。[4]

地方法人税は、800万円では区切られない

国税には、法人税のほかに地方法人税があります。地方法人税は、法人税額をもとに計算します[8]。

基準法人税額に対する地方法人税の額は、各課税事業年度の課税標準法人税額に百分の十・三の税率を乗じて計算した金額とする。[8]

訳すと、こうなります。地方法人税は、法人税額に10.3%をかけた金額です。[8]

地方法人税には、800万円という区切りはありません。法人税額がそのまま土台になるので、所得に占める割合でいうと、800万円以下の部分は15%×10.3%=約1.545%、800万円を超える部分は23.2%×10.3%=約2.39%です。800万円の区切りは、法人税のほうにだけある、ということです。

防衛特別法人税は、800万円以下ならかからない

国税には、もう一つ新しい税があります。防衛特別法人税です。令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税額に応じてかかります[10]。

法人の各課税事業年度の基準法人税額には、この法律により、当分の間、防衛特別法人税を課する。[10]

防衛特別法人税の額は、各課税事業年度の課税標準法人税額に百分の四の税率を乗じて計算した金額とする。[10]

訳すと、こうなります。防衛特別法人税は、法人税額をもとに計算する国税です。税額は、課税標準法人税額(法人税額から基礎控除額を引いた金額)の4%です。[10]

基礎控除額は、通算法人以外の法人なら年500万円です[10]。所得800万円の会社の法人税額は120万円なので、基礎控除額を下回り、防衛特別法人税はかかりません。法人税額が500万円を超えるのは、所得が約2,400万円を超えたあたりからです。

通算法人以外の法人の課税事業年度 年五百万円[10]

地方税:事業税は、400万円と800万円で区切られる

もうけ(所得)に応じてかかる地方税は、法人事業税(所得割)です。法人住民税のうち法人税割は法人税額をもとに計算し、均等割はもうけに関係なく定額です。特別法人事業税は国税ですが、法人事業税と合わせて都道府県に納めるので、ここで一緒に説明します。

法人事業税(所得割)の標準税率は、3段階

法人事業税(所得割)の標準税率は、所得の金額によって3つに分かれます。400万円以下、400万円超800万円以下、800万円超です[6]。

各事業年度の所得のうち年四百万円を超え年八百万円以下の金額 百分の五・三 各事業年度の所得のうち年八百万円を超える金額 百分の七[6]

訳すと、こうなります。所得のうち、年400万円を超え800万円以下の部分は5.3%、年800万円を超える部分は7.0%です。年400万円以下の部分は3.5%です。[6]

法人事業税(所得割)の標準税率(その他の法人=普通法人など)
所得の区分標準税率
年400万円以下3.5%
年400万円超800万円以下5.3%
年800万円超7.0%

法人税の区切りが800万円の1か所なのに対して、事業税の区切りは400万円と800万円の2か所です。ここが、国税と地方税で「800万円」の意味が少しずれるところです。

3つ以上の都道府県に事務所があると、区分されない

事業税には、所得を区分しない扱いもあります。3つ以上の都道府県に事務所や事業所を置き、資本金の額が1千万円以上の法人は、所得を区分せず、一律7.0%です[6]。

三以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人で資本金の額又は出資金の額が千万円以上のもの(第七十二条の二第一項第一号イに掲げる法人を除く。)が行う事業に対する事業税の額は、第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ、当該各号に定める金額とする。[6]

訳すと、こうなります。3つ以上の都道府県に事務所がある資本金1千万円以上の法人の事業税は、所得を区分せず、一律7.0%です。[6]

自治体は、標準税率を超えて課することがある

ここまでは標準税率の話です。地方税は自治体ごとの税なので、条例で標準税率を超える率(超過税率)を定めることがあります。ただし、上限は法律で決まっています[6]。

道府県は、第一項から第五項までに規定する標準税率を超える税率で事業税を課する場合には、次の各号に掲げる率に、当該率の区分に応じて当該各号に定める率を乗じて得た率を超える税率で課することができない。[6]

訳すと、こうなります。事業税の超過税率は、標準税率の1.2倍を超えることができません。中小法人の所得割がこの区分です。[6]

たとえば東京都は、法人事業税(所得割)の税率を3.75%・5.665%・7.48%としています[9]。これは、都の不均一課税の対象にならない法人に適用される超過税率です。都は、資本金の額が1億円以下で、所得が年2,500万円以下などの法人には、標準税率(3.5%・5.3%・7.0%)を当てる不均一課税を行っています。法人都民税の法人税割も、資本金1億円以下で法人税額が年1,000万円以下の法人は標準税率です[9]。この記事で例に挙げた所得800万円・900万円の会社は、東京都内でも標準税率になります。自分の会社が納める額は、事務所のある都道府県・市町村の条例で確かめてください。

事業年度が1年に満たないときは、月割りする

決算期を変えた事業年度など、1年に満たない事業年度では、400万円と800万円の区切りを月割りします[6]。

事業年度が一年に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項中「年四百万円」とあるのは「四百万円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」と、「年八百万円」とあるのは「八百万円に当該事業年度の月数を乗じて得た額を十二で除して計算した金額」とする。[6]

特別法人事業税は、所得割額をもとに計算する

特別法人事業税は、国税です。法人事業税と合わせて都道府県に申告・納付し、その収入は都道府県に譲与されます[7]。

この法律は、地方税の税源の偏在性の是正に資するための特別法人事業税について、納税義務者、課税標準、税率、申告及び納付等の手続並びにその納税義務の適正な履行を確保するため必要な事項を定めるとともに、その収入額に相当する額を特別法人事業譲与税として都道府県に対して譲与するために必要な事項を定めるものとする。[7]

訳すと、こうなります。特別法人事業税は、都道府県に譲与するための国税です。会社は、法人事業税と合わせて都道府県に納めます。[7]

所得割だけで事業税を課される普通法人(中小法人の多くはこちらです)の税率は、所得割額の37%です[7]。

基準法人所得割額に百分の三十七の税率を乗じて得た金額[7]

訳すと、こうなります。所得割額をもとに計算する普通法人の特別法人事業税は、基準法人所得割額(所得割額)の37%です。[7]

この「基準法人所得割額」は、標準税率で計算した所得割額です。自治体が超過税率を定めていても、特別法人事業税の土台になる所得割額は標準税率で計算します[7]。

地方税法の規定(同法第六条、第七条、第七十二条の二十四の十、第七十二条の二十四の十一、第七十二条の四十九の四及び附則第九条の二の二の規定を除き、税率については、同法第一条第一項第五号に規定する標準税率によるものとする。次号において同じ。)により計算した所得割額をいう。[7]

訳すと、こうなります。特別法人事業税の土台になる所得割額は、地方税法の標準税率で計算します。[7]

法人住民税は、法人税割と均等割に分かれる

法人住民税には、法人税額をもとに計算する「法人税割」と、もうけに関係なく定額でかかる「均等割」があります。法人税割の標準税率は、都道府県が1.0%、市町村が6.0%で、合わせて法人税額の7.0%です[6]。

法人税割の標準税率は、百分の一とする。[6]

ただし、標準税率を超える税率で課する場合においても、百分の二を超えることができない。[6]

法人税割の標準税率は、百分の六とする。[6]

ただし、標準税率を超えて課する場合においても、百分の八・四を超えることができない。[6]

訳すと、こうなります。都道府県の法人税割は標準1.0%(上限2.0%)、市町村の法人税割は標準6.0%(上限8.4%)です。[6]

法人税割は法人税額が土台なので、法人税と同じく800万円の区切りはありません。法人税が増えれば、法人税割も一緒に増えます。

均等割は、資本金等の額と従業者数で決まる定額です。所得の金額では変わりません。資本金等の額が1,000万円以下で従業者数50人以下の会社なら、都道府県民税が年2万円、市町村民税が年5万円で、合わせて年7万円です[6]。

法人の均等割の標準税率は、次の表の上欄に掲げる法人の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に定める額とする。[6]

資本金等の額を有する法人(法人税法別表第二に規定する独立行政法人で収益事業を行わないもの及びニに掲げる法人を除く。以下この表において同じ。)で資本金等の額が千万円以下であるもの 年額二万円[6]

資本金等の額が千万円以下であるもののうち、市町村内に有する事務所、事業所又は寮等の従業者(政令で定める役員を含む。)の数の合計数(次号から第九号まで及び第五項において「従業者数の合計数」という。)が五十人以下のもの 年額五万円[6]

訳すと、こうなります。均等割は、法人の区分に応じた定額です。もうけの金額では変わりません。[6]

800万円を超えると、本当に損なのか

ここまでの税率を並べると、800万円を超えたときに何が起きるかが見えます。税率が上がるのは、800万円を超えた部分だけです。800万円までの部分の税率は、利益が増えても変わりません。

所得の区分ごとの税率(標準税率・令和7年4月1日以後に開始する事業年度の例)
税目年400万円以下の部分年400万円超800万円以下の部分年800万円を超える部分
法人税(国税)15%15%23.2%
地方法人税(国税)法人税額×10.3%同左同左
法人住民税 法人税割(地方税)法人税額×7.0%(標準)同左同左
法人事業税 所得割(地方税)3.5%5.3%7.0%
特別法人事業税(国税)所得割額×37%同左同左
所得に対する割合の単純合計約22.4%約24.9%約36.8%

この表は、次の前提で計算した概算です。資本金1億円以下で外形標準課税の対象ではない普通法人、適用除外事業者と通算法人には該当しない、所得は年10億円以下、税率は標準税率、事業税は当期の損金に算入する、令和7年4月1日以後に開始する事業年度。均等割(年7万円)は含みません。

単純合計は、所得に対する割合です。事業税と特別法人事業税は損金に算入されるので、実際の負担割合はこれより少し低くなります。事業税の損金算入を考慮した実効税率の概算では、年400万円以下の部分が約21.4%、年400万円超800万円以下の部分が約23.2%、年800万円を超える部分が約33.6%です。

所得が800万円の会社と900万円の会社で比べます。

所得800万円と900万円の会社の税の概算(上の前提・標準税率。均等割は含みません)
所得800万円所得900万円
法人税(国税)約120万円約143万円
地方法人税(国税)約12万円約15万円
法人住民税 法人税割(地方税)約8万円約10万円
法人事業税 所得割(地方税)約35万円約42万円
特別法人事業税(国税)約13万円約16万円
税の合計約189万円約226万円
税引後の手残り約611万円約674万円

所得が900万円になっても、800万円までの部分の税は約189万円のままです。増えるのは、超えた100万円にかかる約37万円だけです。手残りは、約611万円から約674万円へ、約63万円増えます。「800万円を超えると損」にはなりません。

「800万円」という区切りは、超えると手残りが減る線ではありません。追加でもうけた分にかかる税の割合が、24%台から36%台へ上がる線です。割合が上がっても、追加のもうけの6割以上は手元に残ります。

なお、ここでいう所得は税法上の金額です。会計上の利益に、税法のルールによる調整を加えた後の金額なので、決算書の利益とは一致しません。

800万円以下の部分を15%にする特例は、どんな会社が使えるか

国税の15%は、すべての中小法人が使えるわけではありません。条件を並べます。

  • 対象になる会社:各事業年度終了の時において、資本金の額または出資金の額が1億円以下の普通法人などです。相互会社や、大法人との間に完全支配関係がある普通法人は除かれます[1]。
  • 適用除外事業者:基準年度の所得金額の平均が年15億円を超える法人は、特例の対象から除かれ、800万円以下の部分も19%です[1][2]。
  • 通算法人:グループ通算制度を使う通算法人も、特例の対象から除かれます。中小通算法人は、年800万円をグループ内の所得の割合で分けた部分が19%です[2][5]。
  • 所得が年10億円を超える事業年度:800万円以下の部分の税率は17%になります。これは令和7年4月1日以後に開始する事業年度からです[1]。
  • 期限:特例は令和9年3月31日までに開始する事業年度までです。今の法律のままなら、その後は本則の19%に戻ります(延長の改正があれば変わります)[3]。

混同しやすい、別の「800万円」

中小法人には、もう一つ「800万円」があります。交際費等の定額控除です。これは、交際費の損金算入の話で、利益の800万円とは別の制度です[3]。

前項の場合において、法人(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人及び資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社を除く。)のうち当該適用年度終了の日における資本金の額又は出資金の額が一億円以下であるもの(次に掲げる法人を除く。)については、前項の交際費等の額のうち定額控除限度額(八百万円に当該適用年度の月数を乗じてこれを十二で除して計算した金額をいう。)を超える部分の金額をもつて、同項に規定する超える部分の金額とすることができる。[3]

訳すと、こうなります。資本金1億円以下の法人は、交際費のうち年800万円(月割り)までの定額控除を使えます。これは利益の800万円とは別の制度です。[3]

また、役員報酬を調整して法人の利益を800万円に合わせる、という話を聞くことがあります。これは、役員個人の所得税・住民税・社会保険料まで広がる話で、この記事の範囲を超えます。迷ったら、顧問税理士に相談してください。

まとめ

「中小法人の利益は800万円以下が得」は、半分ホントです。

  • 本当なのは、800万円という区切りがあり、その手前と先で追加でもうけた分にかかる税の割合が変わる点です。
  • 誤りなのは、「800万円以下が得」「800万円を超えると損」という結論です。税率が上がるのは超えた部分だけで、800万円までの部分の税率は変わりません。利益が増えれば、手残りも増えます。
  • 800万円の区切りは、国税の法人税と、地方税の法人事業税(所得割)の両方にあります。事業税の区切りは400万円と800万円で、3つ以上の都道府県に事務所がある資本金1千万円以上の法人は一律7.0%です。
  • 地方法人税・特別法人事業税・法人住民税(法人税割)は、法人税額や所得割額をもとに計算し、800万円の区切りはありません。法人住民税の均等割は、もうけに関係なく定額です。防衛特別法人税も、800万円以下ならかかりません。
  • 地方税には、自治体が条例で定める超過税率があります。自分の会社の税率は、事務所のある自治体の条例で確かめてください。

出典

※ この記事は、2026年10月18日時点の法令と公表資料で確かめた内容です。税率は改正されることがあります。税額と実効税率は、上に書いた前提による概算です。個別の判断は、顧問税理士にご確認ください。

本記事は掲載日時点の法令・公式情報に基づく一般的な解説です。個別の事案については、お近くの税務署または税理士にご相談ください。